
横滑り防止装置(ESC - Electronic Stability Control)
横滑り防止装置(ESC、Electric Stability Contorol)はカーブや雨の道で自動車がスリップしそうになるのを防ぐ装置です。VTIの加速度センサはこの装置に搭載されています。
自動車でカーブを曲がるとき、ABSと駆動力制御(トラクションコントロール)だけではスムーズな運転には不十分です。横滑り防止装置(ESC)は、アンダーステアやオーバーステアを修正し、自動車の進行方向を保つようにコントロールします。すなわちジャイロセンサによりヨー方向の回転(車両鉛直軸の回転角)を、加速度センサで横gをそれぞれ検出し、走行速度ならびにタイヤの角度から計算された数値と比較して横滑りを防止します。
加速度センサは、車両の重心部近くにスタンドアロンとして装着、もしくはセンサクラスタの一部にプリント基板実装コンポーネントとして装着します。標準計測範囲は±1.5~2.0 g、オフセットは温度や使用時間にかかわらず100 mg以下と安定しています。周波数帯域は0 ~50 Hzの間です。
横滑り防止装置(ESC)では、常に車両の横方向を感知軸とし、前後方向の加速度や減速の影響を最小限にする必要があります。VTIテクノロジーの加速度センサは、プリント基板実装の場合、感知軸が装着面に対して平行もしくは垂直になるよう選択できます。スタンドアロンで加速度センサを使用する場合は、取付位置に応じてブラケットを使用します。
横滑り防止装置(ESC)の装着は欧米で普及が進んでおり、日本でも2010年12月9日に道路運送車両法の規定に基づく「道路運送車両の保安基準」の告示(乗用車の制動装置の技術基準)が改正され、装着が義務付けられました。これにより2012年10月以降に全面改良(フルモデルチェンジ)して発売される新型車にはすべてに、既存車種についても2014年10月以降に横滑り防止装置(ESC)が装着されます。なお軽自動車については新型車が2014年10月以降、それ以外は2018年2月以降の装着義務化となります。

