オフセットキャリブレーション -オフセット精度を改善する方法-
傾斜センサにおけるオフセット
お客様が工場で傾斜センサを製品に取り付けて出荷した後は、ゼロ点のズレを保証することはできません。なぜならアセンブリの各工程で角度のミスアライメントが少しずつ重なり、結果としてオフセットのずれが生じてしまうからです。(要因A)
工場出荷時のオフセット調整は通常、デジタル方式で行われます。傾斜センサの精度はアナログ出力でSCA61T-FAHH1Gの場合約0.1°、SCA61T-FA1H1Gの場合約0.2°です。出力ノイズ密度は15μg/√Hz (1秒インターバル)、これは0.001°に相当します。(15μg/√Hz×√1Hz ≧15μg ≒0.001°)(要因B)
デジタル出力はフルスケール分解能11ビット(レンジ±30°の場合、最小計測値0.03°)でこの分の誤差が要因Bに加わります。トータルのオフセット調整精度はSCA61T-FAHH1Gの場合約0.13°、SCA61T-FA1H1Gの場合約0.26°となります。
解決策
要因Aおよび要因Bによるオフセットを補償するため、傾斜センサを製品に取り付けた後に以下の手順で最終調整することを推奨します。
手順
- 電源を投入してから2分後に製品を完全な水平面に置き、マイクロコントローラの出力を0°に調整します。
- 完全な水平面が用意できない場合は安定した面であれば構いません。その面に図Aおよび図Bのように傾斜センサを取り付けた製品を置いて傾斜センサの出力値を計測し、その平均を0°とします。
傾斜センサの利用例
- 測量用機器の構成(水準器、経緯儀、ディストメーター等)
- 高さを計測する機器の傾斜計測(測高器等)
- 傾斜防止用角度計測(クレーン、フォークリフト、リフトプラットフォーム等)
- 垂直アライメント(エレベーター、くい打ち機等)
- 傾斜補正(計量器等)

